はじめに
今回は、木造で三面耐力壁、一面はシャッターという建物が構造上安全に作れるかを検討します。
建築基準法施行令 第46条の壁量計算、四分割法・偏心率、N値計算を行います。
それでは計算していきましょう。
↓この本も参考にしています。
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建物の大きさ
間取は、6370mmの正方形の建物になります。
パースで見ると3面のみ壁が設置された建物になります。
壁量計算
耐力壁は3面しか設けれないので、計算結果としてはNGになります。
計算を行うと、バランスのチェックでNGと偏心率でもNGになります。
どうすればOKにできるのか(案1)
それでは、OKにするためにはどうすればよいのか見ていきましょう。
案としては、シャッター面に袖壁を両側に設けることです。
パースで見ると袖壁が設置され、間口が狭くなった建物になります。
壁量計算2
シャッター面に耐力壁が設置できることにより、バランスと偏心が改善されます。
どうすればOKにできるのか(案2)
案の2つ目として、シャッター面の中央に壁を設けることです。
シャッター面に耐力壁が設置できることにより、バランスが改善されます。
偏心は改善されませんが、バランスはギリギリOKです。
最後に
今回は、木造で三面耐力壁、一面はシャッターという建物が構造上安全に作れるかを検討しました。
結論でいうと、一面でも耐力壁が無いと構造上安全でないという結果になります。
案として2つ紹介しましたが、他にも方法があると思いますので検討をお勧めします。
また、柱サイズや梁サイズも検討を行い、施工できるかも確認が必要です。
個人的には、どうしても大開口を設けたい場合は鉄骨で建てることを検討しますね。
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