建築知識!!4号特例縮小!?小規模木構造なら仕様規定(壁量計算)でいける!?

スポンサーリンク

はじめに

2025年、建築基準法第6条・第20条が大きく変わります。

建築確認・検査において構造規定などの一部の審査が省略される特例制度(「審査省略制度」)いわゆる『4号特例』が設けられていましたが、今回の法改正で階数2以下で延べ面積500㎡以下の木造建築物から、平家かつ延べ面積200㎡以下の木造建築物に変更となります。

つまり、木造建築物の平家かつ延べ面積200㎡以下は確認申請時に構造に関する図書の提示は省略できますが、その規模以外は全て確認申請で提示する必要があります。

木造2階建て 許容応力度計算が必要?

木造建築物の平家かつ延べ面積200㎡以下でなければ、許容応力度計算が必要だと思われているかもしれませんが、壁量計算で確認申請の許可が下りる規模があります。

下表の改正後を見てください。

改正前
建築基準法第6条 建築基準法第20条(構造耐力) 備考
1号 表別表第1(イ)欄に掲げる
特殊建築物で
その用途の床面積が200㎡超
1号 高さ60mを超える建築物
(超高層建築物)
 
2号 木造の場合
最高高さ13m超
最高軒高9m超
2号 大規模木構造
最高高さ13m超
最高軒高9m超
→①許容応力度等計算ほか
(地階を除く)階数3が以上
延床面積500㎡超
     
3号 木造以外
(地階を除く)階数2が以上
延床面積200㎡超
3号 中規模木構造
最高高さ13m以下最高軒高9m以下
(地階を除く)
階数3が以上延床面積500㎡超
→②許容応力度計算
4号 木造の場合
最高高さ13m以下
最高軒高9m以下
(地階を除く)階数2が以下
延床面積500㎡以下
4号 小規模木構造
最高高さ13m以下
最高軒高9m以下
(地階を除く)階数2が以下
延床面積500㎡以下

→③仕様規定(特例あり)

※これがいわゆる
4号特例

改正後
建築基準法第6条 建築基準法第20条(構造耐力) 備考
1号 表別表第1(イ)欄に掲げる
特殊建築物で
その用途の床面積が200㎡超
1号 高さ60mを超える建築物
(超高層建築物)
 
2号 木造の場合
最高高さ16m超
2号 大規模木構造
最高高さ16m超
(地階を除く)階数が4以上
構造一級建築士の関与
(地階を除く)
階数が2以上延床面積200㎡超
3号 中規模木構造
最高高さ16m以下
(地階を除く)
階数が3以上延床面積300㎡超
許容応力度計算
4号 小規模木構造
最高高さ16m以下
(地階を除く)
階数が2以下延床面積300㎡以下
仕様規定(壁量計算)
3号 木造の場合
最高高さ16m以下
(地階を除く)
階数が平屋建てかつ

延床面積200㎡以下
最高高さ16m以下
かつ
平屋建て
かつ
延べ床面積300㎡以下

特例あり

※縮小された4号特例

改正後の建築基準法第20条4号より、最高高さ16m以下、階数が2以下延べ床面積300㎡以下であれば、仕様規定(壁量計算)を添付することになります。

つまり、一般的な小規模な戸建て住宅であれば、壁量計算を添付することで確認申請を行うことができます。

では、壁量計算はどうすればよいのか。
知りたい方は、下記リンクから学んでいきましょう。

最後に

今回の法改正で、最高高さ16m以下、階数が2以下延べ床面積300㎡以下であれば、仕様規定(壁量計算)の提出が義務になります。

外注するにしても、自社で壁量計算の検討は行えるように準備しておくことをお勧めします。

壁量計算は決して難しくありません。
ALTAであれば、間取りを書いて自動計算すれば、壁量計算を行うことができます。

このサイトで紹介している計算例もALTAを利用しています。

ぜひ、ご検討ください。

タイトルとURLをコピーしました